まるごとアドリブ

ジャズの知識ゼロで「アメリカ唯一のジャズ専門音大」に留学したドラマーの奮闘記。

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ミュージシャン向け英会話講座 ~サビとかAメロとか編~

どうも、Jポップでよくある「大サビ前の半音転調」が大好きなマルヒロです。

 

最近ライブのリハーサルなどで曲の構成を確認することが多いのですが、そのときにふと

「そういえば英語でサビに該当する言葉っていくつかあるな。」

と気づいたんです。

 

ということで今回は、「サビ」「Aメロ」といった音楽用語を英語で言う際に使える表現とそれらの使い分けについてご紹介します!

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英語でサビってなんていう?

サビの英訳として一番使われるのは"Chorus"

僕が一番よく耳にする言葉は"Chorus"ですね。

"Chorus"といえば、大体の場合「サビ」を指します。

 

ただジャズや昔のミュージカル音楽について話す際には気を付けないといけません。

これらの20世紀前半にアメリカで流行った大衆音楽は、

テンポが定まっていなかったり、全体的にメロディがあまり盛り上がらなかったりする導入部分の"Verse"と、曲のメインとなる"Chorus"2セクションで成り立つことが多くありました。

この場合、"Chorus"の中でまた細かくセクションがわかれており、その細分化されたセクションの中に「サビ」に当たる部分が存在する場合があります。

 

例えばこの音源は有名な「枯葉」ですが、よく知られている"Chorus"は1:16から始まり、その中でも1:42からの部分が「サビ」に当たります。

それ以前の部分は"Verse"です。

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日本語でも「ワンコーラスだけ歌うよ」なんて言うと、サビの部分だけではなく曲の1番の部分をまるまる歌いますよね?

このように、"Chorus"という言葉は「サビ」よりももっと広い範囲を指す可能性があるので、使い方には十分注意しないといけません。

"Chorus"が広い範囲を指す場合の「サビ」は"Bridge"

"Chorus"という言葉では「サビ」部分をうまく表せない場合には、"Bridge"という言葉が使えます。上の枯葉の「サビ」も"Bridge"と呼ぶほうが適切です。

 

ですがここでも注意しないといけないのが、"Bridge"には本来

「楽曲の大きなセクション同士をつなげる別のセクション」

という意味があることです。

最近のポップスなどで"Bridge"というとそれは「サビ」というよりも「Cメロ」のような扱いになってしまうので気を付けましょう。

 

一昔前のジャズやファンクといったポピュラー音楽によくある、大きく分けて2セクションで成り立つ曲の場合は"Bridge"を「サビ」という意味で使っていいと思います。

ポップスやヒップホップなら"Hook"

"Hook"とは「釣り針」を意味し、「聴き手をひっかける」部分であることを意味します。

つまり、楽曲の中で最も盛り上がり、最も耳に残る部分のことです。

メロディがほかの部分よりも高音だったり、同じメロディが何度も繰り返されたりするという特徴があります。

 

特にヒップホップでは何度も繰り返される「サビ」的な部分を、"Hook"と呼ぶ場合が多いと思います。

 

ヒップホップ以外の現代のポップスでは"Hook"も"Chorus"も同じような意味で使われるので、あまりその違いを気にする必要はないと思います。

もし楽曲の中で「盛り上がる部分」「耳に残る部分」が違う場合はこの二つの言葉を使い分けるのもアリかもしれませんが、その基準は人によります。

 

例えばこの曲、0:30からの"Happy~♪"を"Chorus"、1:55や2:55から始まる部分を"Hook"と捉えることもできると思います’。

(ちなみにそれ以外の部分は"Verse"と呼ぶのが適切だと思います)

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じゃあAメロとかBメロとか大サビは?

「サビ」についてはある程度わかったと思うので、楽曲のほかの部分を指す際の単語もご紹介します。

各セクションはアルファベットで表せる

日本語でもAメロ、Bメロというように、楽曲のセクションをアルファベットで表しますよね?

 

英語でも同じように"A section", "B section"といった形で分けることが可能です。

むしろ、どこが「サビ」に該当するかわからない曲の場合は頭からセクションごとにアルファベットを使って区切っていくことが多いです。

Aメロは"Verse"

先ほども紹介した通り、昔は曲の導入部分を"Verse"と呼んでいました。

それが転じて、今でも曲の歌い始めの部分を"Verse"と呼ぶこともあります。

 

"A section"と"Verse"のどちらを使うかは好みです。

しかし、サビとそれ以外しかない2部構成の楽曲の場合は、"Verse"という表現が使われる傾向にあります。

 

ちなみに2Aは"2nd Verse"もしくは"2nd A"と呼ぶのが一般的です。

Bメロは"Pre-chorus"

ポップスの最も一般的な形は、

Aメロ⇒Bメロ⇒サビ

という3段構造だと思うんですが、このような形式の場合はBメロを"Pre-chorus(サビ前)"と呼ぶことができます。

 

Aメロ⇒Bメロ⇒Cメロ⇒サビ

という構造の場合はCメロが"Pre-chorus"になり、その他の部分を"A section" "B section"と呼ぶのが一般的だと思います。

"Verse"という言葉を使うと、AとBの区別がつけづらくなってしまいます。

大サビは"Shout chorus"

曲の終盤で何度もサビのフレーズが繰り返され、楽曲のボルテージもピークに達する「大サビ」"Shout chorus(またはShout section)"と呼ばれるのが一般的です。

後半のたたみかけを"Shout"というのは、19世紀ごろにはすでにアフリカ系アメリカ人の間で使われていた表現です。

 

また、曲のクライマックスでテンポが速くなったりメロディが変わったりする曲もありますが、その場合もそのクライマックス部分を"Shout section"と呼びます。

例えばこの動画の1:18からの部分なんかは、楽曲の雰囲気がガラッと変わるタイプの"Shout chorus"のいい例だと思います。

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まとめ

  • 楽曲のセクションはアルファベットで表せる
  • 「サビ」は"Chorus"もしくは"Bridge""Hook"などの呼び方があり、場合によっては"Bridge"は「Cメロ」という意味で使われる
  • 「Aメロ」や楽曲の導入部分は"Verse"と呼ばれる
  • 「サビ」の直前のセクションは"Pre-chorus"と呼ぶ
  • 大サビを含む楽曲のクライマックス部分は"Shout chorus"と呼ぶ

 

以上、英語で楽曲の構成を説明する際に使える表現を紹介してきました!

これら以外にも使われる表現というのは実はあるのですが、ここらへんを覚えておけばまず困ることはないと思います!

 

もしこの記事が面白いと思っていただけたら、ぜひぜひ知り合いの音楽好きにも教えてあげてください!

 

それではまた次の記事でお会いしましょう!