アメリカの小学校で英語を学んだせいで、学習障害があると思われた話
どうも、現在ポルトガル語を勉強中のマルヒロです。
僕は父親の仕事の都合で、小学校1年生の時に渡米しました。
そこから5年間でいろいろな経験をし、かなり高いレベルの英語力を身に付けることができました。
いつしか英語は自分の武器となり、僕に様々な出会いと喜びをもたらしてくれました。
英語に自信があったから、留学もそこまで悩まずに決めることができました。
その一方で、留学生活を始めた当初、僕は自分の英語力にかなり苦しめられました。
今回は、小学生時代にアメリカで英語を学び小6で英検1級をとった僕が、留学してからどうして自分の英語に苦しめられたのかということを説明していきます。
帰国子女の方、必見です!
そして駐在中、もしくは駐在予定のご家族は、ぜひとも僕の体験談を参考にして、お子様の英語学習と向き合っていただければと思います。
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12歳でネイティブ並みの英語力を身に付けた僕
やはり幼い子どもの脳というのは、大人の何百倍も速く情報を吸収します。
僕は初めて渡米したのが7歳だったので、そこからの5年間でみるみるうちに英語力を上げていきました。
特に僕の場合は、現地校に入学していきなりいじめられた経験があったので、そのいじめから抜け出そうという思いでがむしゃらに英語を勉強していた時期もありました。
そのおかげで、初対面の人からはアメリカ人だと間違われるくらいの英語力を身に付けました。日本に帰国した直後に受験した英検では、無事1級を取得できました。
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日本に帰国後も英語力をキープ
僕にとって英語力というのは、自分をいじめから救ってくれた武器でもあったので、そう簡単に手放したくはありませんでした。
そこで、小学校6年生の終わりに帰国した僕は、帰国子女が多い国立の中高一貫校へ進学します。
もちろんアメリカの学校に通うのに比べて英語を使う機会は減りましたが、それでも帰国子女が周りにたくさんいたし、ある程度自分の英語力をキープできたとは思います。
ただ、ここで重要なのは
僕はあくまで当時の英語力をキープしていた
ということ。
多少語彙が増えることはありましたが、アメリカで過ごした5年間と比べると、中高で過ごした6年の間に僕の英語力が成長することはほとんどありませんでした。
「すでにネイティブレベルの英語力があったならキープするだけでいいじゃん」
と思う人もいるでしょう。
確かにその通り。
実際僕は日本に帰国した後も、アメリカで生活する分には全く苦労しないレベルの英語力を維持していました。
それでも僕は自分の通う大学で、自分の英語力が原因で、学習障害があると勘違いされてしまいました。
見た目は大人。発音はネイティブ。でも内容は小学生。
その勘違いの原因は実にシンプル。
僕の英語力の95%は小学生時代に培ったため、普段の会話で使う単語やフレーズのほとんどが、小学生が使うようなシンプルなものでした。
でも見た目や声は大人。
しかも発音はネイティブ並み。
初対面の人は僕の発音や文法を聞いて、僕のことをアジア系のアメリカ人だと思います。実際に「ジャパニーズ・アメリカンだよね?」と聞かれたことも何回もあります。
でも話をすればするほど、語彙力の低さや文法のミスなどが少しずつ会話に現れてきます。
どこかのタイミングで自己紹介をするタイミングがあれば、僕が日本生まれの日本人で、英語は僕にとって完全なる第二言語だと伝えられます。
でもその機会がないと、話している相手としては
「こいつ、なんだか小学生みたいなしゃべり方するなー。」
という印象を受けるわけです。
自分でもそれには気づいていて、その発音と内容のギャップをなるべく悟られないようにするために、いつしか大学ではあまりしゃべらなくなりました。
やさしさがあだとなる
そんな風にして過ごしていた大学1年生の2学期初日。
イギリス文学の授業を受講していたのですが、その先生が授業終わりに僕のところまでやってきて
「マルヒロ、あなたはスペシャル・ニード(特別支援)が必要かしら?私そういう学生たちのサポートをずっとしてきたから、遠慮なく何か必要なら言ってちょうだいね。」
と声をかけてくれたのです。
その先生はとてもやさしい女性なので、本当に心から僕のことを思ってそう言葉をかけてくれたのだと思います。
でも僕にとってはかなりショックでした。
自分の英語力が小学校の時のまま止まっているせいで、自分の英語力がちぐはぐになっている。そしてその問題を解決しようとせずに、ただ黙ってやり過ごそうとしていたら、むしろ大きな誤解を呼んでしまった。
その事実をまじまじと突き付けられました。
こういってしまうとノンネイティブスピーカーで英語学習を頑張っている方々に対してかなり失礼に聞こえてしまうかもしれませんが、
もし僕の発音がもっと非英語話者っぽかったら、こんな風には思われなかったのかな
とも考えました。
中身のアップデートに取り組む日々
その言葉をかけられて以来、僕は新聞や論文、ニュース番組、友達同士の会話などから、自分が知らない表現や単語を抜き出しては意味を調べて自分のものにする練習を続けています。
言語って面白いもので、自分の年齢や社会的地位が変わると、使うことばの種類も変わってくるんですよね。
だから常にその時の自分にふさわしい語彙や表現を、自分から積極的に自分のものにしていく必要があるんです。
ちなみにこれは英語だけじゃなく、日本語にだって言えることです。
40のサラリーマンが、JKのような言葉遣いをしていたら、それはちょっと違和感がありますよね?
それと同じです。
さいごに
僕がこの経験から伝えたいことは、
英語が流ちょうに話せる帰国子女でも、常に英語を勉強していないと将来的にはなんらかの形で苦労をする
ということです。
特に帰国子女は発音がきれいな人が多いのですが、それが逆に足かせになることもあるということを知っていてください。
そして帰国子女で
- 将来的に英語を使う仕事に就きたい
- これからも英語を使っていきたい
- 海外大学に進学予定
という方は
今の自分の英語力で慢心せず、常に新しい英語をインプットして自分の英語力の中身をどんどんアップデートしていってください。
それができたら、鬼に金棒です。
僕も皆さんと一緒に頑張ります!
では、また次の記事でお会いしましょう!